水に似た感情/ 中島らも

中島らもなんて、高校生の時以来じゃないだろうか。なんとなく図書館で手にとって勢いで読んでみた。相変わらずで、面白い。

エッセイとか新聞の投稿欄のやつも読んだけど、小説は今夜全てのバーで、と、ガダラの豚くらいじゃないかな。ちゃんと覚えてないけれど。

テレビの撮影でバリにいって、そこでの顛末記という内容なんだけれど、途中で主人公がミーティングでしゃべったりする仕事の仕方みたいなものが、意外なところで少し響いた。これは面白かった。他は、んと、バリいってみたいなあと思ったくらいかなあ。

躁鬱病の話は多分本人の体験だろうと思ったら、まさに後書きに「前半は躁病の時に書き上げて、後半はそれが収まってから手元のメモを見ながら書いた」とあって、なんかそれはそれですごいなあと感心したのだけれど、いやはや、リリパットの舞台を一度も見にいった事がなかったのは今更ながらに悔やまれる。面白かったんだろうなあ。

いやあ、楽しかったよ。なんだか懐かしい感じのほうが強かったかもしれないけれど。