砂漠/ 伊坂幸太郎

初めての伊坂幸太郎。人気作家ゆえ、友達でもファンが多いし、読んでみようと思いつつ手を出せずにいたけど友達が貸してくれたのでとりあえず読んでみた。多作で人気の人って、結局どこから手を付けたらいいかわからなくなる。村上春樹読んだことないけどなにから読もうか、と言う人が、最初にカフカとか1Q84とか手にとったら絶望的な事になるんだろうか?わからないけど。そこはやっぱり「羊をめぐる冒険」とか「ノルウェイの森」とかから始めるべきなのかなと思ったりもするけど。

もとい、伊坂幸太郎の話。

結論としてはすごく面白かったし、キャラクターも好きだった。キャラクターがしっかりしてるからなのかなあ。文学的な事はよくわからないけどさ。エンターテイメントだなと思ったよ。宗田理読んだ時のイメージに近いのはこの本だからかもしれないけれど。

物語の舞台は仙台で、読みながら今の現実と変にオーバーラップさせたりするのもしょうがない。行った事ない土地、それなりに頭の中で膨らませるしかないものな。でもね、なんか全体的にすごく絵が浮かぶのです。西嶋がクラスのコンパに遅れてはいって来るのとか、東堂のつんとした感じとか。大学生いいなあ。あの頃は本当に毎日しょうもない事で必死になったり夢中になったり飽きたりしてた。


全然本の感想になってないや。まあいいけど。読んだ事のない作家を意識的に読んで見てるけど、大半は「んー、とりあえずあと二つくらい読んで見なきゃわからんなあ」というモチベーションで次の作品に手を出して見るのだけど、伊坂幸太郎は結構積極的に読んでみたいなあと思いましたよ。そこの違いは大きいな。大学出てからちゃんと意識的に読もうと思って読んでるのは吉田修一くらいか。東野圭吾も、森見登美彦も、そんなに惹かれてないなあ。京極夏彦は面白かったけど分厚すぎて図書館で借りて読むのにはどうも向いてないな。まとめて5冊とか借りるからいけないのか。

でもまあ、初めて三島由紀夫を読んだのが「潮騒」で、なんだ、すごいと言われるけど結構まともじゃないかと思って次に手を出した「金閣寺」で見事に裏切られたので、とりあえず3つくらい読まない事には無駄に毛嫌いするのはやめようと思ったわけですよ。

ま、2週間で3冊くらいのペースなので、年に70冊。そう思うといろいろ読めるなあなんて思うのですよ。あと40年で考えると3,000冊しか読めないというのはそれはそれで残念な事なんだけど。まあとりあえず他のもいろいろ読んでみますよ。はい。