パパがアホでも、子は育つ―酔いどれ広告マンの育児休暇奮闘記/鷹村 アツシ

広告屋の父親の子育て日記、とタイトルだけで借りたのだけど、これがもうたまらなくつまらない。途中パラパラと斜め読み、とばしつつざっと読んだのだけど、いやあ、こんなので出版できるんだなあと。これも広告マンの父親の力と言うか大人の事情か、とおもったり。いうなればあれです、僕の日記と大差ないのですよ。ブログでやってる分には良いけどね。本として売るほどのことでもないような。

パパがアホでも、子は育つ―酔いどれ広告マンの育児休暇奮闘記

パパがアホでも、子は育つ―酔いどれ広告マンの育児休暇奮闘記


広告マンの父親が、日本で初めて男性の育児休暇を取ってその育児日記、というのだけど、育児休暇の取得動機が「昼酒飲みたい」というもので、いや、それはまあどうでもいいんだけど、全編隙間なくちりばめられたダジャレ、家庭や職場で繰り返される言い訳(ま、人間臭くはあるのだけど)、名前を架空の物にすべく1文字だけ違う文字にしたり、なんだか全体的に「くどい」のです。
極めつけは本人の頭髪が薄くなってきていることを自虐的なネタにして、何かにつけて髪がどうとか頭がどうとかをくりかえす。髪ネタは2ページに一回は出てくる。
知人ならまだしも、見ず知らずの人が手に取ってそれを繰り返されても、おもしろくもないし、むしろ途中から不愉快になってくる。読んでいて、途中からはもう怒りに変わっていましたよ。そんな本、初めて出会いました。


と思ってAmazonのレビューを見てみたら評価が高くてビックリ。
爆笑しながら読み進めました、とか抱腹絶倒、とか書かれているので、やっぱり本の感想、というか笑いのつぼって人それぞれなんだなあと思いました。本当にね。


でもまあ、実際の世のパパさんは多かれ少なかれこんな感じなんでしょうね。理想的な父親像でもなく、子供が出来たと言われて「終わりだ、、、」とおもったり。子供が欲しくない理由がお金がかかるからと遊び回れなくなるから、という感じのね。

うんこのおむつ交換は半年逃げ回ったとか、僕にはよくわからない感じですが、でも父親の育児記録は得てして理想的できれいごとみたいのが多いけど、まあだいたいはそんなわけにはいかないんだろうな、と。「そうだ、父親も適当で良いんだ」なんてそれで理解できる人はそもそもこの手の本を読まないような気もするしなあ。


育児の方針的なことが異なるから面白くない、というのではなく、一冊の本として読み応えがなく面白くない、という話です。やれやれ。