なぜ僕が積極的に子育てに参加しているのか

「子育てに参加」とかって全然好きな表現じゃないんだけどまあいいや。結局ね、子供の成長がとか子供にとって何がいいかとかよりも、自分自身が楽しんでるからなんだよなあ、と思いますよ。自分の楽しいことだけ突き詰めてると子育てしようというか子供作ろうという風にはならないと思うし、欲しいと思って二人ももうけた以上は楽しまなきゃ損というか。損得じゃないけど損得は結構あるなーと思います。

自分の人生の中で「一回きり」のことなんてそんなにないなーと思うのだけど、それもまあこの年になるとさすがになかなか見当たらない。大学受験だってその気になればもう一回できる訳だし。ところが娘の、息子の人生となるとそれはなかなか一回きりのことが多くて、なんというか、そんな面白いことを見逃すのはもったいないと思うのです。

出産の立ち会いに始まり、幼稚園とか小学校とか、社会見学とか仕事で物事の舞台裏に入るのと同じような感覚で、今しか見れない行けないところがその時にあって、そこに行く機会が目の前にあるならやっぱり行かなきゃもったいないと思うんですよ。幼稚園の運動会場所取りとか正直めんどくさいと思うけど、でも「幼稚園の場所取りで朝6時から雨の中並ぶ」なんて、結婚しなくて子供もいなきゃやっぱりできないことだし、二人いるから6年あるけど(ひぃ)やっぱり人生の中で6回しかできないと思うとおもしろがって行ってみたいと思うんですよね。それは子育てとか子供のためとかじゃなくて、自分がおもしろがってるからで、同僚と飲みに行くとかフェスとかライブに行くとかは、もちろんそのタイミングでその時にしかないことってあるけれど、自分の子供が体験する面白い出来事が、5年10年経ったときに彼らがどんな風に思ってるだろうというのは自分の人生を追体験しているようでとても楽しい。娘ちゃんは顔だけじゃなくてやることとか判断とかも自分に似てるので、面白いのと恥ずかしいのとが両方あって、だからよけに目が離せない。

いろいろおもしろがってなにかしようとして、娘がなんとなく「幼稚園の卒園式でこんなことあったなー」とかって覚えていてくれたらちょっと楽しい。大きくなって、娘と飲みながら「あれ覚えてるわー」とか言われたらしめしめって思うだろうし。


子供のためかどうかはけっこう結果として彼らがどう思うかで、今のところはそれよりも僕自身がおもしろがってるって所の方が強い。そうやっておもしろがることが珍しいと言われるけれど、幼稚園と保育園と学資保険で月に10万くらいかかってて、けっこう大変なんだけどドキドキハラハラジェットコースターのエンターテインメントとしてこれより楽しいことなんてないと思うんだけど。

まあ、こちらの都合でつれ回すこともあるけど、美術館とかサッカーとか音楽イベントとか恐竜展とか、いろんなものを見てなにか一つでも気に入るものがあれば十分おつりくるよなあと思うので、自分で取捨選択できるようになるまではとりあえずいろんなものを洪水のように浴びせておこうと思っています。


娘が小学校、息子が幼稚園に通いだす春まで後少し。僕の生活もここからちょっとずつかわって行くんだろうなあ。外的要因で人生が動いて行くことは、それはそれでなかなか楽しい。