上の学年の卒園式と娘の晴れ舞台

土曜日、娘の幼稚園の卒園式があったので行ってきた。一つ上の学年なんだけど、年中さんは楽器の演奏で蛍の光をやるのと、あと娘が選ばれて送辞をすることになったので。在園生代表、である。なんともまあ。

我が娘は「やれば出来る子」の代表格みたいなところがあり、好きな事は一緒懸命やるのだけど興味の弱い事はそこまで必死にやらない。なんかちょっと促してみても「めんどくさいよー」とか簡単に言っちゃう。スポーツの類はとにかくめんどくさくて好きじゃないらしい。それが送辞に、とも思うのだけど、聞いた話では何と無くそんな子が選ばれやすいらしく同級生やその保護者がほとんどいない卒園式だとまだ力を発揮しやすいとか。確かにそうだ、奥様も言ってたけどクラスのお友達でも「お母さんが来てると頑張る子」と「お母さんが見てると調子に乗ってふざける子」に別れるということで間違いなく娘は後者。完璧主義で頑張ってるところを人に見せたくないところがあって、涼しい顔してサラッと出来るところを見せたいらしい。だからお歌や楽器の練習はほとんど家でやらないものな。なるほどなあ。

秋の運動会で一位になった事は本人にとってとても自信になっていて、まあ外目には団子でごちゃっとなったのに巻き込まれなかっただけのダントツビリだったのだけど、それでも半年経っても何かにつけて「娘ちゃんはかけっこ一位だったからね!」とか言ってるから、よく言う「成功体験」と、それを褒めて伸ばしてやるということはやっぱり大切なんだなあと思ったりして。なので、舞台に立って送辞を述べるなんてのは、きっと成功体験として刻まれればとても有意義なんだろうなと思ったりして。


なんて予想とは裏腹に練習は過酷。文章を考えて、覚えて、大きな声で発表する。自分にミスを許さない性格なのでまだ不完全な状態では家でもそんなに聞かせてくれないし、幼稚園でも失敗して泣き出したりと直前までなかなか不安がいっぱい。僕らも当日見に行かない方がいいかなあなんて思ったけど、苦手なりになんとか逃げずに頑張ってるのでちゃんと見届けてやりたいなと思い、一つ上の学年の式に参列。

会場隅に先生と手をつないで立っている娘、緊張した顔で僕と奥様を見かけて少しホッとしてる。前の話が押してたので待ってる時間が伸ばされてこっちまで少し不安になって来たけれど、ようやく回って来た出番は失敗する事もなく大成功!いやー、すごい、頑張った。いつもより硬い表情で、はしゃいでる時以外は声も大きくないくせに頑張って張り上げて一生懸命やり抜いた。父ちゃんの目からも熱いものが。先生の添削で涙を誘いそうな感じの文章にはなったんだけど、おかげもあってか聞いてる父兄の方も少しジーンとしてたけど、明らかに違う種類の涙を流してた僕と奥様2人。いやはや。


式が終わって、教室まで迎えに行ったら出て来るなり飛びかかって抱きついて来た娘ちゃん。嬉しそうな顔、いやー、頑張ったねえ。努力して、やり抜いて、成功して、それを親がサポートして見守って、出来たら褒めてやる、というなんでもない当たり前の事を、一つ一つ重ねて行ってます。幼稚園に二年通って本当にいろんな事が出来るようになったなあ。褒めてやる事とモノを買い与える事は同義ではないけど、まあたまにはちょっとくらい甘やかしてやらないとなあ。こっちもいろんな事を学んでます。

春からはいよいよ年長組。これがきっかけになってまた何かしらの変化があるんだろうか。自信をもって、逃げずに頑張るという事を彼女なりに解釈して飲み込んでやって行くんだろうな。僕や奥様が、何かをしてやるというところはとっくに終わっていて、彼女がやりたい事ややるべき事をそばで見ててやる、そんなところがもう始まってるんだなと改めて実感しました。いやー、大きくなったもんだ。がんばったね。