東北地震について、書き留めておく

週末、我が家ではけっこういつも通りに過ごしました。被災地を離れた関西で、今できることは少ない。いや、もちろんアクションを起こすべきことはいくらでもあるのだけれど、まずは毎日をちゃんと生きること、そして備えておくこと、忘れないこと。子供が二人もいると、そこに気を使うだけで本当にもう精一杯です。メディアから離れるようにすることと、電気を使わないようにすることそれくらいが今僕たち家族にできること。様子を見て、可能な限りの額の義援金を用意しようと思う。こういうのって、結婚祝いと一緒で、モノを送るよりも圧倒的にお金の方がいいんだと思うのだ。それがしかるべきところに送られればいい。日赤だろうね、たぶん。ホワイトデーは中止して、その分は義援金にまわします。幸か不幸か、奥様と同僚だけだったので、二人とも説明したらわかってくれるだろうしね。うむ。

どうか皆が無事でありますように。被災地の子供たちが元気で走り回れる日が来ますように。そして、赤ん坊に十分な数のおむつが行き渡りますように。

twitterでは本当にいろんな情報が流れていたけれど、僕の基本的なスタンスとしては「こちらはこちらでちゃんと生活すること」があって、ツイートは極力自重するようにはするけれど、だからといって他の話は不謹慎だみたいな空気はやっぱりしんどいし、僕にとってはまず子供たちがちゃんと元気に過ごせることが最優先で、だからやっぱり、遠出や海沿いに行くのは避けるけど、でも家の中で退屈させるのは違うと思って遊びにいったりしていました。例えば、本当に近くで地震が起こったら、やっぱりそれは遊べなくなってしまうのだから、今はせめて、好きなように精一杯遊ばせてあげたい。ただでさえ平日は一緒に過ごせる時間が短いのだから。

あとは、両親と妹にメールを送って、災害時の連絡の方法を共有。どこまでできるかわからないけど、「電気つかない」「電話繋がらない」「メールは遅延する」の前提で、できることを共有しておくことは大事かと。我が家はこれです。知人の皆様、何かあれば下記で。可能なものは共有しましょう。

  • NTTの171で、僕の家の番号、実家の番号にメッセージを入れるようにする
  • Googleのパーソンファインダーに安否を登録する
  • Facebookのアカウントを作って、携帯で書き込めるようにしておく
  • 僕のブログにコメントを書く(コメントお知らせメールが僕に届きます

両親はFacebooktwitterも(多分)やってないのだけど、この状況ではそんなようなことも多分言ってられない。twitterはノイズも多いし流れも早いので、facebookで確実につなげられる方がいいんだろうと思うので。

あとは、友人のみなさまも、特にiPhone持ってる人が多いので、この辺はもう共有しておきたいと思う。

skypeはそんなにまじめに使ってないので、友人のIDを知らないことも多いのだけど、もしこのブログを見た人がいたら、アカウント申請してください。僕のは「cohue20」です。

安否確認の情報がたくさん流れていくのだけど、「両親は高齢で、ネットとかは見てないと思います」というようなのが多くて、それはやっぱり近所の人が見かけたら伝える、という「ご近所付き合い」のコミュニティが大事なんだなと、引っ越してきたばかりでコミュニティからは孤立している僕たちはすごく怖く感じたりするのです。近所付き合い大事だ。今日はマンションの知らない人がやってきて、お隣のおじいさんの娘さんが大阪市内で暮らしている先の電話番号を持ってきてくれた。例えば、隣のおじいさんの安否を確認するツイートがネットに出回っていたら、それに答えることができるのは僕や、奥様なんだと思うと、日々の挨拶とか、コミュニケーションって積み重ねて大事にしていかなきゃ行けないんだな。本当に。

インターネットでこそできることもある。そして同じくらい近所に住んでるからできることもある。それを改めて噛み締めています。

明日から、仕事。東京のクライアントも多いし、年度末で忙しくなる案件も多い。でも極力電話はかけないように、顔を見に行って話したり、メールで連絡とったり、可能な限り「今できること」をやっていくようにしなきゃ行けない。たくさんの人が、災害の最前線で文字通り命を張って仕事をしている。その人たちのために何ができるかと考えても、すぐに動けることは少ない。でもね、同僚が病気で倒れた時も同じで、その同僚をケアしたり、気を使う人も必要なんだけど、同じくらい、その人の分の仕事も、止まらないように進めることが大事なんだよ。それとは意味合いも異なるけれど。日常の業務を、ちゃんとこなすこと。東京事務所で抱えてるクライアントの仕事を、大阪で引き受けてその分もこなすこと。それがいやしくも日本経済を停滞させず、前へ進む原動力の、ほんのちいさな歯車になるんだということを改めてかみしめて、仕事する。

節電コピーや、クリエイティブで人を救おうとか、その流れ自体に異を唱えるつもりはないけれど、被災地や海外からのメッセージに答えるためにも、ちゃんと日本ががんばって毎日を過ごしていくことが大事なんだと、僕は思っています。そして、いろいろ落ち着いたら、いままで脚を踏み入れたことがなかった東北に行ってみよう。うまいものを食べて、お金を落として、そしていつまでも忘れないようにしようとおもう。それが僕にできる最大のことだと思う。その日が、なるべく早く来ますようにと祈りながら。