タイガースファンなどに見る男の子の育て方

かえりの電車に乗っていると、甲子園で試合があった日は当然阪神のユニフォームを着た人をたくさん見かける。表情や会話から勝ったか負けたかを何となく推測してみるけど、大阪在住とはいえ僕みたいに阪神ファンでない人間もいる。地域によってさまざまだけど未だに阪急ファンを公言したり、ホークスファンだけどチームカラーは緑のままだったり、日本一になってないうえに球場は今や小学校になってるんやでとつまらない自慢をする僕みたいのもいる。大阪ってそういう所だ。

野球に限らず、サッカー(見てないけど負けたみたいね)でも、熱烈なファンの父親が子供を連れてスタジアムに行くというのを見てるといろんな事を考える。2人目が男の子となると余計に。

息子にとって父ちゃんというのは基本的に1番のヒーローなんだと思うのだけど、やっぱり男の子ってその父ちゃんの趣味や美学みたいなものを色濃く反映して育つもんなんだろうなと思うのです。女の子も同じだろうけどよくわからない。

僕は取り立てて熱心なスポーツのファンではないので、子供が出来たら一緒に甲子園に行きたいとか、お揃いのユニフォームで応援したいとかそういうのはないのだけど、そういう人はやっぱり多いんだろうなと思うのです。羨ましくもあります。趣味や好きなものは多いのだけど、すごく肩を入れて打ち込んでる事なんてのは特に無く何か子供に伝えてやりたい事ってあるんだろうかと考えてみるとよくわからなくなったり。

漠然と思うのは男の子と女の子では何となくその辺の温度差みたいなものが父親側にあって、僕の父親がどうかはよくわからないけれど友人を見てる限りは何となくそういう傾向があるような気がする。なんだろう、母親が娘とキッチンに立つ事をぼんやり夢見るような感じだろうか。よくわからないけれど。

でもまあ、親子でお揃いのユニフォームを着て学校終わってから父ちゃんと甲子園に行くというのは、実はタイガースよりも父ちゃんにとってこそ勝負の舞台のような気がする訳です。鳥谷よりも、城島よりも、家とは多分ちょっと違う父ちゃん。ホームランでも出れば気軽にアイス買ってくれるとか勝ったらいつもより機嫌が良いとかね。僕も友達と行く藤井寺よりも、父親と見に行った南海の大阪球場終戦の方がよく覚えてる。「ほら、あそこにたかじんおるぞ。サインもらってこい」とか言われたなあ。父親は熱烈ではない常識的な阪神ファン、というより野球ファン、というのが僕の認識だけど。

まあ、まだよくわからないけどなんとなくそんな事を考えています。僕は息子に何を伝えてやれるだろうか。漠然と、ボンヤリと考えてみても、何となく息子に伝えたい事は、娘に伝えたい事とは違うような気がします。名前はあらかた決めたけれど、そう考えるとなんかつじつまがあうなーなんて思います。三人目はもう無理だ。余裕もないけど、名前を考えるのが無理だ。ほんとうに。