小児科医療はどこへ向かうのか

選挙の話に絡めて思い出したので書いておこうと思う。

うちの地域でも、中学生以下の小児医療が無料になる。来年あたりから本決まりになるみたいで、 まだかろうじて生き残っている、小児救急やってる先生がたは、今からもう「終わった」とか言ってる。

このつづきに選挙の話が書いてあって、それがなかなか面白くて怖くて、ぜひ読んでほしいかんじです。


僕はまだ目の当たりにしたわけじゃないけれど、教員をしてる友人の話を聞く限り、やっぱりとんでもない親ってのは相当数いるみたいだ。僕だって、娘が夜中にケガしたら「大変だ、とりあえず病院いこう!」なんて言うのかもしれないけれど。でも、産婦人科にしても小児科にしても大体同じような事情なんだろうな。


一部の人の、なんだか良くわからないような「正論」で、多くの人がその被害を被ることになる。正直者が馬鹿を見る。声の大きい方が勝つ。なんだか、そんな社会を子供には出来れば見せたくないのだけど。

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<誰かが「小児科医療無料化」を打ち出したら、無料に反対する理由はないから、その候補者には票が集まる。集まる票を黙ってみてたら落選するから、対抗する側も、同じく「無料」だとか、補助を出すとか、対抗せざるを得ない。恐らくは誰もが、無料化すると大変なことになるのは分かっているけれど、「無料化」叫ばないとそもそも議員になれないから、そう叫ぶ。

「無料」を公約した議員が当選する。公約に従って、無料化を進める。うちの地域なんかは、与党側も、野党側も、両方の陣営が「無料」を公約してたから、流れとして無料化は確定して、現場が震え上がってる。

そこから先は分からない。ワーストケース想定するなら、たぶんうちの地域の基幹病院は小児救急回せなくなって、地域にここしかない新生児集中治療室は稼働できなくなる。県内に、また「子供を産めない街」ができて、夜間子供が病院にかかろうと思ったら、県庁所在地あたりまで行かないと難しくなる。>