かぐや姫の物語(ネタバレ含む)

長らくにっきかいてなかったな、、、頑張ります。
月曜の仕事帰りにレイトショー見に行ってきた。風立ちぬの予告で見て、別にそんなにかなーと思ってたけど数人の見に行った友人の評価がまあまあ良かったので帰りに難波のトーホーに。ちゃんとレイトショーの時間に仕事終わるとか素敵やん。

以下ネタバレ含む感想。

日本人の誰もが知ってる竹取物語を題材に、原作にかなり忠実に、ファンタジー多少盛り込みつつ自分が知ってるストーリーから大きな脚色もなく137分という長編がさらっと流れて行くほど引き込まれて画面に食い入る。そんなに映画いかないくせに今年のジブリ2本はきっちり見たのだけど、起伏が激しいゆえに賛否ある風立ちぬと違って、たんたんと描かれる物語の、その手描きで描いてるという絵がいちいち迫力があってすごい。漫☆画太郎楳図かずおかと思う瞬間も幾つかあったけど、とにかく美術が綺麗でキャラクターもしっかりしてて、かぐや姫が魅力的なのである。ナウシカとか、キキみたいなキャラクターも素敵なんだけど、裸足で野山を駆け巡り綺麗な声で歌い、自然を愛してって、もうナウシカだな確かに。

いろいろ賛否もあるだろうけど僕はすごく好きだったな。手描きの動画が生き生きとして、物語や人物の表情なんかの描き方が余計な要素が排除されてそれ自身にクローズアップされてて、シンプルな内容がまっすぐ入ってくる。罪と罰がテーマのようにかかれているけど特にそんな風には思わなくて、月と地球の関係も深く踏み込んでは書いてないけど極楽と地獄のような関係で、解脱して、悩みも感情のざわつきもない月の世界から、不条理で感情の揺らぎがある世界にかぐや姫はおろされてきたと言うのだけど、それを肯定して地球での暮らしは良かったなあという話し。それだけだと何のこっちゃなんだけどね。

結局、ごちゃごちゃして煩わしくて苛立たしくて、今日もなんどか娘を叱ったりしてたけど、そういうのがやっぱり生きている感じなのかなあと思ったりして。何の事か良くわからないな。まとまってないけど自分の中ではクリアなんですよ、いろいろ。そして最後に月からの使者が来たときの音楽がすごかったなあ。極楽浄土感が半端ない。でもあれなのかな、幸せって曇りのないまっさらな物じゃないなあと思うのですよ。子供のうんこも片付けなきゃ行けないし片付けても翌日には散らかってるし、くそーあいつらほんまに見とけよと思いながらも明け方にベッドに潜り込んできてすやすや可愛い寝顔をみせたりする子供らがいて、しょうがねえなあ、かわいいなあ、と思うのが今の僕に取っての幸せだからなのかなあ。

まあ、とにかく面白い映画ですよ。是非見に行ってもらいたい。映画館でなくてもいいかもしれない。風立ちぬはあの迫力で映画館で見れてよかったなあと思うけど。でもとても僕は好きだったなー。