ジェノサイド/ 高野 和明
去年11月に友達に借りたまま本棚に積んであった分厚いハードカバーを取り出したのは前の村上龍で勢いがついてたからで、これまた3日くらいで一気にばばっと読破。本の雑誌で1位をとったと帯に書いてあったけどこれは面白かった。「五分後の世界」の後に読んだのもよかったかなあ。長編のエンターテインメントとしての読書。面白かった。
- 作者: 高野和明
- 出版社/メーカー: 角川書店(角川グループパブリッシング)
- 発売日: 2011/03/30
- メディア: 単行本
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物語の筋や考察みたいのはよそに譲るとして、理系的視点については僕にはないものだなあと思いつつ政治や科学やコンピュータの話なんかをワクワクしながら読んだ。
Amazonのレビューにもあるように、まあ確かに作者の歴史観がめんどくさくうるさい部分もあるけれど、物語の舞台が海外になってれば外からの視線や海外で働く日本人ってまあそんな感じだわなあと思うこともあるけれど、そうすると日本は劣等国で韓国人留学生が素晴らしいとなるそこの対比はなんか違うような気もする。不公平感。
でもまあ、物語なんてその語り部の好みや意思によって動かされているわけだし、その歴史観が根底で揺るがない感じでもないからそれはそれで良いのかもね。あと、ラストの収束感も物足りないけどまあボリューム考えたらそんなもんか。
各地で並行している物語が順番に少しずつ集約して行くところや、新人類が感化されて感情を出したりするのも面白かったなあ。戦闘シーン読んでるところは村上龍がフェイドバックしてくるし、最後の脱出劇のハラハラ感も楽しかった。
これも友達が面白いからと持ってきてくれた本だけど、いやはや、みんな結構本読んでるんだなあとか、どうやっておもろいのにであってるんだろうとか思うけど。今年はとりあえずいろいろ読んでみよう。